宇宙人の地球日記
2015年08月18日 (火) | 編集 |
娘は図書室で毎日新しい本を借りてくるほど
読書好きになっているのですが、
わたしが彼女くらいの頃好きだった本がありました。

以前 楽天ブックスで検索してみたら絶版になっていて
あ~もう買えないのか~、と残念に思っていたのですが、
先日実家に行ったら、わたしの持っていた本が残っていました!

それがこちら。

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浜たかやさんの「宇宙人の地球日記」。

「小学上級から」と書かれているので、
ちょうどこれからの娘が読むのに良さそうです。

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この本の主人公は4人のカントルー星人。
超ベタな格好をしていますけれど、30年前の小説ですからね、
それを差し引いて見ていただきたい。

カントルー星は文明が発達していて、
他の星々の人類を捕えて自国で働かせています。
主人公たちは今回地球人が使役に向くかを調査するため
地球にやってきました。
(彼らからすると地球は辺境の田舎星なので、
モチベーションがイマイチ上がらない様子)

4人は「分子組替器」で地球人の一家に姿を替え、
実際に町中で暮らしながら人間を観察するのですが、
エリートのはずのカントルー星人が地球では
うまく暮らせずドタバタ続きでむしろ憐れまれる、
というギャップが楽しく描かれています。

舞台は「Always 三丁目の夕日」みたいな下町の駅裏で、
口うるさいけれど何かと面倒を見てくれる
お向かいの駄菓子屋のおばさんや近所の5人兄弟など、
次第に知り合いも増えてきます。

すごく久しぶりに読み返したのですが、
結構細部まで記憶にありました。
隊長が一番気に入った食べ物が、駄菓子屋のカラフルな
寒天ゼリーである、とか、覚えていました。
挿絵も覚えていたから、何度も読み返したんだろうなぁ。

でも正直・・・
何がそんなに気に入ったのか、
今となっては自分でもよく分かりません。

カントルー星人は ずけずけと人の気に障ることを
言っちゃったりしますし、
途中、ある登場人物は幸せの絶頂で死んでしまっています(汗)。
決して「ほのぼのストーリー」ではないのです。

でも好きだったんだから、何かが良かったんでしょうね。

こども同士なら通じるものがあるかも・・・と思って
娘に渡してみたら、そんなに興味なさそうに開いて、
「そこまで言うなら・・・」みたいに
30分くらい読んでいましたが、
1章・2章くらいは読んだんでしょうか。
本を閉じて言ったセリフが、

「これ、絵がいまいち」

でした。

おいおい! しょうもない感想だなぁ。

そういえば読んでる本、かわいい挿絵の本ばかりだわ。
つばさ文庫め・・・

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ちなみに今回驚いたのは、こういう児童書って
はじめの方のページに著者の紹介が載っていますが、
ここにお住まいの住所まで載ってたんですよね。

「東京都○○区在住」とかじゃなく、
「東京都○○区○○ △△‐△」みたいな、マジ住所が。

古き良き昭和、おそるべし。

   *

さて、実はこの本には続編があります。

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なんと作者さん自身が「宇宙人の地球日記」のあとがきで

 「わたしは、二十年後、もうおとなになっている由美子や
 タケたちにあいにきた、カントルー星人の話を、いま、
 『駅うら三丁目の宇宙人』という作品にかいております」

と宣伝をされています。

というわけでそれが、こちら。

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カントルー星の1年は、地球の7年あまりにあたるそうです。
星に戻って3年ほど働いた4人は今度は旅行気分で
地球にやってきたのですが、地球では22年が経っていました。
ちょっとした浦島太郎状態ですね。

4人は懐かしい面々に会いにきたつもりでしたが、
町の雰囲気は変わり、こどもたちは皆大人になっています。

新たなこどもとの出会いやコメディ的な事件がありつつも
それらの変化は良い方ばかりではなく、
前作で唯一正体を明かした少年が
夢やぶれてニートになっていたり、
姉役に扮していた一人に恋心を抱いてくれた男性が
そのことをすっかり忘れてしまっていたり。
カントルー星人的には淋しい気持ちになることが多いです。

しかも最後の最後、ようやくメンバーが集まって
のどかにお弁当を食べる大団円のシーンで
さらっとこんなこと書かれています。

 「ちょうどそのとき、救急車のサイレンの音がきこえてきた。
 大人たちはおしゃべりをやめ、子どもたちは立ちどまったが、
 サイレンの音が遠のくと、すぐにまたあそびはじめた。
  救急車ではこばれていったのは、タケとタケのおくさんだった。
 もちろん、そんなことは、ここにいるだれにもわかるはずはない。
 あと三十分もすれば、両親を失ってみなし子になるはずの
 タケのふたりの子も、くつをぬぎすて、日にやけた芝生の上を
 きゃっきゃっいいながらころげまわっていた。」

ええええ。って思いません?

もうお話は終わりなんですよ。
タケが死んでも死ななくても、ストーリーは左右されないのです。
なんでこんな展開にしたのか全く分かりません。

全体的にあまり明るい雰囲気の物語ではないせいか、
こちらの話の記憶はあまり強く残っていません。
今回読み返したら、初めて読むかのような部分も多かったです。

それでもこの「みなし子になるはずの子」的なくだりだけは
この文章まで記憶に残っているのです。
こどもなりにショックだったんでしょうか。

あまり直接的な表現ではないから、もしかしたら完全に理解できず
「そういうことなのかな?」にとどまっていたかもしれませんが、
この展開はないわーという気分は、あったと思います。

当時そういう言葉はまだなかったけれど、
今言うならまさに「ドン引き」ですよね。

これは本当に、分からないなぁ。
こども向けの本として、アリなんでしょうか。

   *

そして・・・

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まだあんのかい、と思うかもしれませんが
「おばあちゃん宇宙へいく」という本もあります。
(これもまた、前の本のあとがきで宣伝されています)

安心してください、これで終わりです。
このカントルー星人シリーズは、三部作なんです。

これは彼らの3度目の訪問を描いています。
初めに訪れた時に出会った少女 由美子は、
もうおばあちゃんになっています。

2作目がああでしたから、ちょっと構えて読んだのですが
これは暗いお話ではありませんでした。

カントルー星人たちが地球に来る途中、軽い事故があって
行きがかり上 別の宇宙人の赤ん坊を拾いました。
これがとんでもない子で
その子をめぐったさまざまな騒ぎが起こるのですが、
おもしろく読めます。
読後感も良かったです。

実はこの本は持っていなくて、今回2冊を読んだ後
ダメもとで Amazon で検索したら、あったんですよね。

前述のとおり、2巻のあとがきに宣伝があるので
3冊目があることは知っていたのですが、
こどもの頃読んだかどうか、覚えがありません。

住んでいたところの図書館にあれば読んだろうけれど、
蔵書になければ、タイトルだけは知っていても
読んだことはなかったかも。

いずれにしても初めて読むような気持ちで
読んだわけですが、
一番驚いたのは、

おばあちゃんが宇宙にいかない! ことでした(笑)。

タイトルを聞くと、ついに由美子に正体を明かして
宇宙船に乗せ、宇宙を見せてあげる・・・
みたいな筋がイメージされますが、
そういうことは、ないのです。

正確に言うと、「おばあちゃん宇宙へいくことになる」。
物語の最後、由美子が地球人代表として
カントルー星へ招かれることになる、
ということなのでした。

こどもの頃読んでいたら、これまた
「行かないじゃん」
ってドン引きだったことでしょうね。

ちなみに表紙で絵を持っているメガネの人は
おばあちゃん(=由美子)ではありません。
新キャラの、のんだくれ園長先生です。

由美子という女性は心の優しい人で、
その点だけは 1冊目から3冊目まで変わりません。
改めて、この物語にあたたかいものがあるのは、
彼女の存在が大きいんだなと思いました。

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わたしが好きな小説のジャンルは
ミステリとSFです。
(最近そこに「遭難系」が入ってきた)

これも宇宙人が出てきますから、まぁSFですよね。
だから好きだったのかな。

久しぶりに読み返してみて、若干の疑問はありますが
この宇宙人たち、やっぱり結構好きですね(^^)

これからも大事に置いておきましょう。
孫が読むかもしれないから。

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  テーマ:児童文学 ジャンル:本・雑誌
コメント
この記事へのコメント
ナーさんのブログにて
娘さんがあんびるやすこさんの本を読んでいるというブログで初めてあんびるさんを知り、図書館から借りて読んでみたらハマってしまいました。
他にもかかわらずハーブの話や魔女や色々本を出されている方なんですね!
子供が本を借りるのに一緒に行ったら見つけてしまい、大人借りしてます。(笑)
私はお菓子や食べ物の絵本が昔から好きです。
昔読んだぞうさんのクッキーすてきなクッキーという本が大好きで大人になってから検索して中古ながら買ってしまいました。
こまったさんやわかったさんもよく読みました。
夫婦揃って本好きなので、子供にも好きになって欲しいです。
小さい頃読んだ本、ちゃんととっておけばよかったなぁと今更ながらに思います…。
携帯やタブレットなどで読める時代になりましたが、やっぱり紙の質感はいいですよね。
2015/08/18(Tue) 08:47 | URL  | 鮭子 #-[ 編集]
他にもかかわらず→他にも
です。予測変換されてしまいました。(+o+)
2015/08/18(Tue) 08:49 | URL  | 鮭子 #-[ 編集]
こんにちは、ナーさん(^-^)
先日はコメントにお返事ありがとうございました。
宇宙人シリーズ、なかなか予測不可能な内容みたいでおもしろいかもしれないですね(^^ゞ

私も、自分が好きだからとか気に入っていたから、娘も同じかもと思って薦めても、まったく興味なしのこと結構あります。
そこもまた予測不可能な部分ですね(^^♪

ところでナーさん、木工ブログで「ナチュDIY:Simple+Life」ご存じじゃないですか?
私はたまたま見つけたブログで、女性かと思ったら、結構個性的な男性のブログで…
おしゃれで男前な作品や、ブログもおもしろいし、ジャイ子さんネタも楽しみで、ついつい見てしまいます(*^_^*)

[安心してください!]にピン!と来てしまいました(^^ゞ
また、木工作品も楽しみにしてますね(*^^)v

2015/08/18(Tue) 12:05 | URL  | みるくぱん #-[ 編集]
◇ 鮭子さん

あんびるやすこさん、いろんなシリーズが出てますよね!
どれも全ページほんとうに丁寧に描かれててすごいです。
「大人借り」おもしろいですね(^^)!

こどものおかげで出会える本もけっこうあって、
大人になってからも絵本や児童書を楽しめますよね♪


◇ みるくぱんさん

こどもが自分と同じ本を気に入ってくれたら幸せですが、
なかなかそううまくはいきませんね、残念(^^;)

「安心してください!」は、とにかく明るい安村さんぽく
使ってみました。
男性のブログ、どちらかというと珍しいですよね。
おすすめブログ、わたしも見てみようかなっ♪
2015/08/19(Wed) 08:19 | URL  | ナー #-[ 編集]
ありがとうございました
子供の頃、いとこの家で読んだ本のタイトルがどうしても思い出せないまま、十数年の時が過ぎてしまいました。
時折「駄菓子屋」「宇宙人」「ゼリー」「ハワイ」など色々検索してはみましたがヒットせず…
こちらのブログでやっと答えにたどり着くことができました。
仰る通りなかなかにヘビーな内容で辛かった思いもあるのですが、その分印象に残っていたのでしょうね。
探して改めて読んでみたいと思います。紹介してくださって本当にありがとうございました。
2016/07/22(Fri) 15:43 | URL  | 通りすがり #-[ 編集]
通りすがりさん、メッセージありがとうございます!

「宇宙人の地球日記」、読まれたことがあるんですね(^^)
検索キーワードが、どれもしっくりきます。
ここに「ハワイ」が入っているのは、
やはりあのエピソードの印象が強かったんでしょうねぇ。

何気なくとりあげた記事でしたが、
お役にたててとても嬉しいです。
どこかで見つかって、再読できるとよいですね(^^)
2016/07/22(Fri) 20:23 | URL  | ナー #-[ 編集]
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